翻訳の限界と超越


Ost: Call Me By Your Name

Ost: Call Me By Your Name

この映画のテーマソング、mystery of loveを聴いていて思った。

最初の一文の意味が分からなくて、もふぃあんせに聞いたのだけど、もふもふの足りない頭じゃなかなか理解できなかった。

でも、教えてもらった状況をイメージしながら歌詞を読んでいたら、だんだんとその一節を聞いただけで、ブワッと様々な状況や感情が出てくるようになって来た。

翻訳をしてみると、特に文藝とかだと、自分の語彙力やスキルの無さを痛感するのだけど、 


これは絶対に原文を超越できないなぁ


と思うことがある。


もちろん、人が介入した時点で、原文とは100%一緒とは言えない。


原文を超越したらしたでそれは翻訳じゃなくね?とかもなるけど、「風と共に去りぬ」とかなんて、こんな素晴らしい訳は、原文を超越したんじゃないかなと思う。


のだけど、やっぱり、これは絶対に原文を超えられない。と思う文章がある。


それはその文章がもつ、moodだと思う。


その一節を聞いただけで様々な感情が湧き出て来て胸が苦しくなるようなmoodをもつ文章を、どうやって、一人間がこねくり回してよいものやら。



翻訳者って、辛いな。

絶対にできないことをどうにかしてやろうとするのだから。


もし日英両方読める人で、訳文が好きで原文が好きじゃないのなら、それはやっぱり「recreated」された作品が好きなだけなんだろうなぁ。逆もまた然り。


まぁ、別にどっちでも良いか。